Philadelphia

アメリカ独立宣言や合衆国憲法制定の舞台となった歴史を持ちながら、現代では教育やテクノロジーの分野で発展を続ける街・フィラデルフィアにちなんで名付けられたこのジャケット。

伝統と革新が同居するその姿をジャケットに投影し、クラシックな縫製技術と新しいパターンメイキングを融合させています。

素材には英国にて200年近い歴史を持つ名門ファブリックメイカー"Abraham Moon"社のWorsted Jacket 1シリーズよりハウンドトゥースとハウスチェックの2種の梳毛素材を採用。

梳毛素材は滑らかな表情を持つ一方で縫い目やシーム部分にシワや膨らみが出やすいという特徴があります。

紡毛の場合は素材そのものが凹凸を持つため目立ちにくいのですが、梳毛では高い技術によって初めて美しい仕立てが可能に。

そのため、D.C.WHITEがかねてより厚い信頼を置く熟練した職人が副資材の選定や中間プレスの工程を駆使し端正な仕上がりを実現しています。

ただ、細やかな仕立ての精度などの技術的な話だけで満足することなく、単純に視覚的な美しさや存在感も追求し、クラシックなハウンドトゥースやハウスチェックの柄に梳毛素材ならではの光沢感が加わることで一目で上質さが伝わる表情を持たせました。

さらに、梳毛特有のドレープが着用時に自然な落ち感を生み、それにあわせあくまでオーバーサイズといった形ではなく、ストンと体に馴染むようなシルエットが体の凹凸に合わせ若干のゆとりをもたせ立体的な着用感を成立しています。

軽やかな着用感の為、ミッドレイヤーとして使用いただくのも良いかと。

また、特筆すべきは広めに設定したラペルから自然に返るロール。国内の高級テーラード工場ならではの縫製によって胸元に美しく収まる立体的な表情が生まれます。

ショルダーは肩パッドと袖先のたれ綿をしっかり入れつつもナチュラルな印象に設計されており、肩傾斜をつけながら身頃へとつながる曲線や前肩に干渉しない袖付け設計など、着用感を高めるディテールが組み込まれています。

二の腕にゆとりを持たせた袖の前振りや、第二ボタンから裾へと伸びる直線的なラインなど、クラシックな要素を取り入れつつ、独自の解釈で再構築。

"Philadelphia"は、伝統的な縫製技術と現代的なパターン設計を融合し、素材特性を最大限に引き出したモデル。

テーラードの視点と経験値を長く培ったD.C.WHITEだからこそこれを美しく、良いモノと定義しリリースすることができたジャケットです。

182cm 78kg 着用サイズ: 48

素材: ウール 100%

日本製