D.C.SACK SUITSについて

D.C.SACK SUITSについて

30年近く前に社会人になって、最初にはまってしまったのが、スーツでした。

 

インポートアパレルの会社でしたが、同期の仲間とは違い私はテキスタイル部(生地を扱う部署)で勉強したいという特殊な希望を出して、最も倍率の低いテキスタイル部に希望通り配属されました。

最初レディーステキスタイルの部署だったので値段を含め驚きの連続で全く見たことの無い世界でしたが、やる気に満ち溢れていた私はドタバタながら服屋として将来成功するという根拠のない自信をもって毎日生地を畳んでました。

指紋が無くなるんじゃないかと思うくらい世界中の生地を触って畳んで、今でも生地を畳むことは私の特技です。

     

    その後のメンズテキスタイル異動後で出会ったメンズアパレルのメーカーの方や、渋谷のBOSTON TAILORさんとの出会いが人生観が変わるような刺激的なものになりました。

    BOSTON TAILORさんは半地下の少し暗い店で、なかなかの勇気がないと入れない店でした。そんな店に営業として飛び込みをいたしました。

    色々な生地が床にころがっており、フローシャイムのコブラヴァンプが普通においてあったり、マドラスチェックのシャツ、ニットタイ、好きなものだらけの夢のような空間でした。

    高校時代からアメトラ、アメカジが好きで格好いいと思う店はたくさんあったのですが、今まで生きてきた中でここまで興奮した店はありませんでした。

    そこでオーナーの山本憲さんのお話をすごく甘いミルクコーヒーをいただきながら聞くことが、大阪から毎回出張で東京に行く私にとって至福の時でした

     

    そのBOSTON TAILORさんに仕立て上がりでよくお店に合ったものがコットンスーツでした。私の勤めていた会社でもほとんどはウール素材でイギリス製のTaylor&Lodgeやイタリア製のTallia Delfinoなどが中心でした。

    スーツ生地といえばウールでありコットンはほとんど見ることはありませんでした。そんな中BOSTON TAILORさんのコットンスーツはボコボコでシワだらけでしたが、たまらなく格好良く、メンズクロージング業界では華美なイメージのイタリアンクラシックが流行り始めた頃であったこともあり、天邪鬼な私は無骨でありながら男くさいBOSTON TAILORさんのコットンスーツのとりこになってしまいました。

    もちろんBOSTON TAILORさんでコットンスーツを仕立ててもらい、フローシャイムのコブラヴァンプに合わせるスタイルがお気に入りでした。

    そのコットンスーツを着ていると夏の暑い日でも汗をかきながらスーツを着ている方が絶対格好いいと思ってました。

    また、着こんで洗った後、しわが入ったそれがたまらなく格好いいと思っていました。

     

    その時の感動が忘れられず、いまだにコットンスーツは男の服の中でかなり重要なものだと思っています。

    D.C.WHITEにおいてD.C.SACK SUITSはブランドのアイデンティティでもあり、自信をもってお勧めできる商品です。肩パットや芯地など副資材をできるだけ省きながらも立体的なシルエットやきれいなナチュラルショルダーを実現しております。体に沿った作りでありながら、コットンの素材感も活かした絶妙な落としどころを表現してます。

    ウールのように中間プレスできれいに仕上げるものもいいですが、洗いこんで暑い時でも涼しい顔をして(私は暑がりで無理ですが)、コットンスーツを着る大人になりたいものです。

     

    このD.C.SACK SUITSは特に高級な綿の生地を使っている訳でもなく、ハンドメイドで作っている訳でもなく、それでも着ている方の気持ちを上げる男服です。

    ぜひ一度お試しください。

     

    D.C.Sack Suits

    D.C.Sack Suits

    ¥71,500

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